最近の米津玄師の曲が最高すぎるので語りたい(KICK BACKから地球儀まで)

はじめに

ここのところ、米津玄師(敬称略)を主題歌にしたビッグプロジェクトが相次いでおり、話題になっています。

自分としては、最近の米津玄師の曲がどんどん輝いて見えて、年々音楽の力やテーマの着眼点などに脂が乗ってきているように思えます。

これはいいなぁーと思うばかりだったのですが、せっかくなら文字にしようと記事を更新しました。

この記事では特に最近の「KICK BACK」「恥ずかしくってしょうがねえ」「LADY」「月を見ていた」、そして今日配信がスタートした「地球儀」について、語っていきたいと思います。

大変不勉強な限りで恐縮ですが、チェンソーマン以外の作品(FF16、君たちはどう生きるか)は自分は触れていませんので、作品のネタバレの心配はございません。全然関連作品に触れられておらず、作品と合わせて両輪のところを、片輪で無理やり走行しているような気がしますが、とにかく語りたいのです。

自分の思う米津玄師の魅力

音楽性という部分では、あまり音楽に詳しくないので、音楽家としてどこがどうすごいのかは私にはよくわかっていません。ただ、素人目でも分かることとしては、引き出しが多いということと、バランス感覚が優れているところではないかと思います。

例えば、今回語ろうとしている楽曲群も、ある程度どの曲にも作家性は出ているものの、続けて聞くと本当に一人のミュージシャンの曲を聴いてるのか、と思うほど振れ幅が大きいです。

また基本的にスタンダードな構成から飛びすぎることもせず、1曲の長さが極端に長い、というような上級者向けの曲も無いのでとっつきやすいです。本人も軸はJ-POPだと語っており、そこはかなり意識しているのではないかと思っています。

自分が分かる中で、米津玄師の突出して優れている魅力は、軸のしっかりした統制感のある総合演出家的な側面かと思います。それだけでなく遊び心もあって、今回はどういうアプローチでどういうテーマを表現するのだろうと、わくわくさせられます。

なかでも自分が愛してやまないのは歌詞の部分です。歌詞の詩情は、同年代のポップスクリエイターの中でも白眉ではないかと自分は思っています。

最近は主題歌を担当している機会も多く、作品のファンから「解釈の鬼」「米津玄師の解釈力に負けた」という評もよく耳にします。自分には少々大袈裟な言い回しに聞こえますが、音楽を聴いた人にそんな熱を抱かせる魅力があるのだと感じます。

また歌詞は音楽の機能としても練られたものに感じます。言葉数はかなり多いのですが、何となく口ずさんだ時に譜割が綺麗で歌っていて気持ちが良いです。リズム感の高いパートは破裂音を多めにしたり、語尾を揃えたりしてリズムを出したりと、こだわって作っていることが伺えます。

よく描かれるテーマの中で特に自分が感銘を受けているのは「永遠を強く錯覚できるほどに美しい刹那の瞬間がある」です。最近の曲だと「感電」や「PLACEBO」「春雷」がまさにそれを軸にしたようなテーマですが、全作品を通じてある程度根底にあるものに感じます。

この美しさは、「眼福」のように、いずれ消え去ってしまうことを予感させるようにも描かれていますし、「灰色と青」や「メトロノーム」のように、もう終わってしまったものとして描かれるものも多いです。

特にこのテーマの中でも自分が好きなのは、アルバムYANKEEの画集版の特典についてきた「メトロノーム」という漫画です(いま手元になく、もしかしたらタイトルを間違えていたらすみません)。

あらすじをそのまま伝えても魅力が下がるように思えてしまうため詳細は割愛しますが、言葉を交わさずに通じ合えたと錯覚する瞬間を描いた漫画で、読後感も美しいです。漫画のメトロノームが、周期の違うメトロノーム2台がピッタリになった瞬間を描いたものだとしたら、歌の方は徐々に離れていく瞬間を描いたものですね。

reissuerecords.net

 

最近の楽曲の考察や感想

KICK BACK

チェンソーマンのアニメのオープニングテーマです。King Gnuの常田大希氏との共同制作でも話題になりました。

コミカルなPVも半ばミームと化し、やたらコラを見かけます。この手の映像作品で心の底から面白いと思って笑ったのは初めての経験でした。

youtu.be

チェンソーマンは自分も好きな作品で、ワンチャン米津玄師が担当しないかなーと知り合いと話していたら、マジで担当になって驚いた記憶がありました。

チェンソーマンの第1部は生きるか死ぬかしかない世界に生きていた少年デンジが、人間性をどのように得ていくのかという話だと思っています。デンジは本来はクレバーな面も多いだろうことも窺えるのですが、特にアニメで放映された範囲で言えば、デンジの願う世界は本能的であっけらかんとしていて、全体的に暗いチェンソーマンの中で一際輝いている存在です。「幸せになりたい、楽して生きていたい」という脱力さえしてしまうアバウトな歌詞は、そういった部分を反映しているのだと思います。

ところで、何度も繰り返される「努力 未来 A BEAUTIFUL STAR」はモーニング娘。の「そうだ!We're ALIVE」からの引用であると各所で発言されていますが、これをなぜ引用しているのかというのは、ある種天啓のようなものであったと言っています。

――この曲には<努力 未来 A BEAUTIFUL STAR>という、モーニング娘。の「そうだ!We’re ALIVE」の歌詞のフレーズが引用されています。このアイディアはどういう由来だったんでしょうか?

米津:これは直感としか言いようがないです。なんかわかんないけど、とにかくやりたい、マジでどうしてもやりたいという感じでした。

https://www.billboard-japan.com/special/detail/3721

本人が、意味は自分でもよく分からないと発言されていますが、優れた作家がこれは必要と思ったのならば、本人がその意図をうまく言語化できずとも、暗黙的に敷かれた理由があると自分は思います。

これも自分は、どこか野生的に願いを求める部分の現れとして描いているのでは無いかと思います。言葉の明るさに比べてひずんだ声で、曲のメインフレーズでもあるため執拗なほどに繰り返し歌われます。本能の叫ぶ、自分が心の底から願ってやまないものを力強く勝ち取りたいというのを表現した部分なのかなと思います。

つんく♂氏は、本人のブログで、引用された歌詞についてどのような経緯で作ったのかを回想されており、非常に示唆的だなと感じました。

大事な部分は、「生かされてる」のでもなく、「のほほんと生きてる」のでもなく、「自分で前向いて生きるんだぜ!」ということ。

要するに、今回米津氏が引用してくれたフレーズに繋がっていくわけですが、努力すれば未来につながる。そして、その積み上がった努力の結果が、美しい星となるはずだ! というメッセージ。確かに、すべてはこの1行に詰まっています。

note.tsunku.net

もう一つ気になるのがタイトルのKICK BACKです。キックバックチェンソーで物を斬るときに刃が引っかかって自分の方向に跳ね返ってくることを指します。当然ながら死亡事故に繋がることが多く、労災事故関連の話ではよく聞く単語です。

ここで「何を斬ろうとしているのか」「跳ね返ってくる刃が表すものは一体何なのか」については、この作品からは直接読み取りにくい、のではないかと思っています。自分の解釈があまり深くないというのもありますが……。

これはむしろこの歌で完結させるというよりは、チェンソーマンの物語とセットにして考えると解釈の幅が広がるような仕組みにしているのかなぁと思います。

また曲調でも話題になったと思うのですが、やたら転調しています。耳コピに挑戦してみた時にすごい苦労しました。

監督からの指示でジェットコースターみたいな曲として転調を繰り返す歌を、というオーダーがあったようでした。

(中略)監督から貰ったオーダーで覚えているのが「ジェットコースターみたいな曲を作ってほしい」ということだったんですね。転調を繰り返して、パートごとにガラッと変わって、別の曲になっているかと思うような高低差のある曲で。振り回されながら聴いて、気がついたら一曲終わっているような曲を作ってほしいというオーダーがありました。

https://www.billboard-japan.com/special/detail/3721

個人的に、ジェットコースターというのも示唆的なものに感じます。上がって落ちて上がって落ちてと乱高下する様子はチェンソーマンという漫画を分かりやすく表現しています。

 

恥ずかしくってしょうがねぇ

シングルKICK BACKに収録された2曲目の作品です。ギターの不穏なフレーズから入る、ひたすらに暗い曲調です。歌詞も怒りに満ちています。

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サビの出だしで出てくる「サングリアワイン」は飲み物ですが、サングリアは「Bloodletting=瀉血/流血」を意味するスペイン語のようです。

血という言葉は「いつかそのナイフが/あなたの胸にも突き刺さるだろう/血が流れていく/誰のものかわからぬまま」で出てきます。演出で目立つ個所に配置された歌詞であることを考えると、ここが作品の核となる部分であることは間違いないと思います。

「サングリアワイン 口に合わねえな」という歌詞は、そんな風に人を刺して溢れた血を酒として呷るのは性に合わないという話かと思います。そしてこの血は相手の血だけではなく、刺された自分の血にもなりうるという話かと思います。

歌詞を読んで浅はかにもパッと思い浮かんだのは、SNSやインターネットで延々と展開される、俎上に載せて、載せられてのやり取りです。これらの技術が登場する前からある話ですが、普及によってより目に入りやすくなっているのは事実かと思います。

すっかり嫌気が差して「あんたらみたいにゃなりたかねえな」と距離を置きたい一方で、結局のところ誰しもその一面はあるというところが、「誰もがユダなら」や「いつかそのナイフが/あなたの胸にも突き刺さるだろう」という歌詞に表れているのではないかと思います。

ただそのサビの歌詞の最後は「もっかいちゃんと話そうぜ」であり、見放さないようにしているというか、怒りをぶつけるだけでは終わっていません。こういったところがバランス感覚が表れている部分かなと思います。

LADY

上記2曲と打って変わって、ジャジーで爽やかな曲です。ジョージアのCMソングです。

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サビの歌詞では相手に「レディ」や「ハニー」と呼び掛けています。米津玄師の歌詞で明らかに登場人物の性別を女性に寄せている楽曲は「Blue Jasmine」「vivi」などがありますが、いずれも「愛してやまないもの」を表現するのに使われている気がします。それを踏まえると、この呼び掛けた相手が「愛してやまないもの」というような感じだと思います。

ただ、この愛してやまないものも、日常的に触れていれば次第に何でもないものにも思えてきます。代り映えのない何でもない景色が続いていく中で、どう向き合っていこうか、というような話だと思います。

それこそ、さっき話したような自分の生活の中にある倦怠感ですね。わかりきってしまったものとの向き合い方というか。もちろん相手のことを100%わかるということなんて到底ありえないとは思うんですけど、自分の感覚としてはわかりきってしまったと感じることがある。そことのバチバチバトルという感じですね。

米津玄師「LADY」インタビュー|“変わり映えしない日々の倦怠感”を軽やかに歌にして (2/3) - 音楽ナタリー 特集・インタビュー (natalie.mu)

めずらしくストレートでロマンティックな歌詞ですが、とにかく「したい」が多いです。ということは、翻って普段はこんなことしていないわけで、恋心をなんとか再燃させようと必死な感じも出ています。軽いながらも考えておかないといけない、普遍的なテーマだなと思います。

そういったテーマだと頭に入れていると、Cメロの歌詞「いますぐ行方をくらまそう」が、最初に聞いた時に強烈な違和感がありました。行方をくらますは日常から飛び出すというのを表す語としてはネガティブというか攻撃的な印象があります。

そもそも、この「くらまそう」が、自分だけ行方をくらまそうと決心したのか、相手と一緒に行方をくらまそうと提案したのか、よく分かっていませんでした。

何かインタビュー記事にヒントはないかなぁとぼんやり眺めていると、下記のコメントが寄せられていることに気づきました。

平坦な生活からほんの少しだけフケられたらいいなという気持ちを音楽にしました。よろしくお願いします。

reissuerecords.net

このコメントを見たとき、「ゆめうつつ」で語っていたテーマを思い出しました。

「ゆめうつつ」で言うと、夢という自分のパーソナルスペース、社会と隔絶された自分にしかわかり得ない空間を、より大事にすべきであるということで。結局のところ言いたいのは、いい塩梅で生活を送るべきということ。

米津玄師「Pale Blue」インタビュー|ポップソングの面白さを追い求めたどり着いた、究極のラブソング - 音楽ナタリー 特集・インタビュー (natalie.mu)

この曲の言う行方をくらますというのは、二人で一緒に夢のような世界に行こうぜという、ロマンチックやドラマチックさを表現しているのかもしれません。

月を見ていた

FF16のテーマソングです。残念ながらPS5を持っておらずFF16は知り合いからトレーニングモードの部分を少し触らせてもらった程度です。

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今回の記事はこの曲の感想を書きたいがために書いていました。というのも、この曲が描いているテーマに滅法弱いのです。

救いなど本当はどこにも無いのに救いを見つけたいという思い。健気というには傷だらけでむごい姿に、しかし美しさを感じずにはいられません。FF16はプレイしていないのですが、自分はFGO第2部6章のアヴァロン・ル・フェを想起しました。

まず、「月明かり 柳が揺れる」と初っ端から暗く静かな夜というイメージが広がります。このパートは楽器も低音を強調したピアノしか鳴っておらず、ひたすらに重く暗い雰囲気で、曲の印象を決定づけます。

ただ、ここで自分が重要だと思うのは、その暗さを、夜という闇ではなく、月明かりという微かに届く光で表している部分です。ただ暗いのではなく、希望が薄らと見える、その塩梅を探っているように見えます。

「あなた」という言葉が繰り返し出てきます。おそらくFF16に出てくる特定の誰かを想定しているのかもしれないのですが、むしろこれはその人も含む「自分が修羅の道を歩んで行った先に、救われた、報われたと思わせてくれる何か」という広い概念のことを指しているのだと思います。

「月」と「あなた」が表すものはほぼ同じかと思いますが、Cメロラストの「月を頼りに掴んだ枝が あなただった」を踏まえると、その役割は違いそうです。前者は救いまでの道を淡く照らす道中の希望、後者は最後に出会える救いそのものだろうと思われます。

吉田直樹氏との対談(後半はまだだろうか)で、本当はもっと暗い曲だったが、だんだん主人公の物語に触れるにつれて、主人公が幸せになってほしいと、希望を感じられる曲に変えたと発言しています。

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ここで思い出すのは、タイトルの英訳のMoongazingです。「gaze」は「見る」という単語ですが、ニュアンス的には「しっかりとみる」「興味を持って見る」「何かを考えながら見る」というような意味があるようです。

www.oxfordlearnersdictionaries.com

「月を見ていた」の「見ていた」はぼんやりと見ていたのではなく、何か思いを持って見つめていたわけで、またそれは現在進行形で続いているようです。そういった部分で、暗いながらも希望を持った明るさや強さが表現されているのだと思います。

また、個人的に気になったのは、バスドラムのリズムです。基本的には「トン ウ トン」という感じで、落ち着きのある展開なのですが、サビやCメロの、この曲のコアとなる部分に差し掛かると、「トン ゥトトン」と少し速さを感じるリズムになっています。(この表記で伝わるのか?)

単純に盛り上げる場所なので、スピード感やパワフルさといった音楽的な効果を狙っているだけなのかもしれませんが、前のめりに歩いているんだよ、ということが強調されているのではないかと思えてなりません。

地球儀

昨日に早速公開された歌ですが、美しく力強い歌で涙ぐんでしまいました。宮崎駿監督最新作の、君たちはどう生きるかの主題歌です。

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最初の歌詞は「僕が生まれた日の空は」であり、道中には別れというモチーフもたびたび出てきます。このことからこの歌全体のテーマが人生にスポットライトをあてていることは明らかで、「君たちはどう生きるか」というタイトルにもリンクしているように思えます。

とにかく印象的なのは、Aメロでワンフレーズ歌った後、しばし音の無い瞬間が訪れるという展開です。詳しい人がいれば教えてほしいのですが、4分の4拍子で進んで一瞬2分の4拍子になって、1小節分休符があるという感じでしょうか。最初は全然拍感が掴めませんでした。

人生についてのテーマであることを考えても、ゆっくりと独白をしている印象で、止まりながらも歩みを進めてきたこれまでの道程を感じさせます。

とにかく、歌詞が美しい!

「この道の行く先に 誰かが待っている」「光さす夢を見る いつの日も」は、何でもない言葉であるはずなのに詩情深く、まばゆい光が見えるようです。「手が触れ合う喜びも 手放した悲しみも」などの冷ややかな陰を描いた歌詞には涙がこみ上げてきます。極めつけは「この道が続くのは 続けと願ったから」。力強くストレートな言葉ですが、これにもう痺れました。

ところで地球儀と聞くと、牧野信一の小説が想い浮かびます。現代の人からすると一見珍妙な言い回しが多く(「フェーヤー、フェーヤー、チョッ」「スピンアトップ・スピンアトップ・スピンスピンスピン」)、旧名センター試験で物議を醸したあの小説です。自分も当時試験室内で読んだ時は当惑しました。10年ぐらいたってから、50円で適当に買ってみた全集に偶然この短編が収録されていて、おお!と感慨深く思いました。

www.aozora.gr.jp

その小説内で出てくる、主人公が書きかけてやめた短編小説では「地球儀を回す」が「時間を進める」というような意味で登場します。厳密には「時間は進んでいないのだけど、進んでいると自分に言い聞かせる慰み」です。遠くの国へ行ってしまった父を想い、早く帰ってこいと「スピンスピンスピン」と言いながら地球儀を回し続ける息子の姿が出てきます。

この歌で「地球儀を回すように」している行為は「飽き足らず思い馳せる」と「「飽き足らず描いていく」です。過去や未来を思わせる言葉で、「地球儀を回す」には、上の作品と同様、時間を進める、戻すというニュアンスが入っているものと思われます。

ただし本当に時間がそう動いているわけではなく、どちらかといえばアルバムをめくるというような意味合いに近いのかと思います。「飽き足らず」からは、興味が尽きることなく延々とやっている様が垣間見え、宮崎駿氏のクリエイターとしての側面をとらえようとしている歌詞にも思えます。

また、地球儀は進んでもまた同じ場所に戻るという性質があります。生まれて死んで同じ場所に還っていくというある種の思想を感じずにはいられません。

あるいはそれが一周と限らないのであれば、人生の節目節目で同じ地点に立ち、自分の道程を思い返したり、そこから新たに発見した景色に感動する、そういったことも言い含まれているように思えます。

少し自分でもよく分かっていないのが、地球儀と同じくらい言及されている、「秘密」という言葉が意味するところです。もしかすると映画の内容に関係しているのでしょうか。

「地球」だったり「秘密」という言葉から、自分は天空の城ラピュタの主題歌、「君をのせて」を思い出しました。実際のところ全然「秘密」という言葉は出てきませんが、言葉にするのは難しい、夢のような何かが世界に隠されていて、それによって世界が輝いて見えるというような、そんなニュアンスから頭の中でリンクした形です。いつ聞いても、とにかく「感覚」に寄り添った歌で、神秘的な曲だなと思います。

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例えば「扉を今開け放つ 秘密を暴くように」は、その何かを見つけようと飛び出しているようにも見えますし、「一欠片握り込んだ 秘密を忘れぬように」は、その何かのきっかけを見つけたその重大なものを、世間に明け渡さずに自分の中にそっとしておこうとしているようにも見えます。そして次に続く歌詞が、地球を模した地球儀を回しているというシーン。なんというか解釈の仕方がまだわかりませんが、ある意味そんなロマンや冒険心も含まれているのかなぁと、そんなことを考えました。

 

おわりに

「KICK BACK」から「地球儀」まで、自分の考えたことを取り留めもなく書き並べました。本当はシングル「Pale Blue」、「M八七」も全部書きたいと思っていたのですが、そこまで行くと、ただでさえ手なりで書いていると長くなりやすい記事が、ブログの文量を超えてしまう気がしたのでやめました。

まず自分は、テーマソング元の作品に触れたいと思います。